2月10日に開催された2013年RCS第2戦・AKIRUNOラウンド。
会場となった東京サマーランドは、眩しいほどの青一色に染まり、
戦いを待ちわびる400名の選手とそのファミリーを迎えてくれた。
第1戦・HINOHARAラウンドの大雪を詫びるかのように、
この日の空は突抜けるような碧空にリセットされていた。
屋内で行なわれた第1戦とは対照的に屋外の広いスペースを贅沢に利用したコースは、
2、3歳クラス向けに全長185mのショートコース、4歳クラスからは全長250mのフルコースを用意。
スタート直後からの長い直線にヘアピンを幾つか絡ませ、さらにゴール前の長いストレート。
技術と体力が試される準テクニカルコースに仕上げられ、ライダーたちを待ち受けた。
レース結果に一喜一憂する参加者たち。
優勝して満面の笑みでゴールする選手・・・
抱き合って喜ぶ親子・・・
転倒して涙を流して悔しがる選手・・・
そんなシーンが数多く見られる大会となった。
そして午前9時、レースは開催された。
冷気が張りつめたコースを最初に切り裂いてきたのは、
三重県からフリーでエントリーしたわだおうすけ選手。
前回発揮しきれなかった実力を堂々の優勝で証明してみせつけ30ptを獲得。
第1戦の13ptを加えて、シリーズポイントを43ptに伸ばした。
2位でゴールに飛び込んだのは、ささきみそら選手(B→ts)。
今回初エントリーながら27ptを獲得。
続く3位は、かたよせはると選手。25ptを獲得した。
2010年の部のランキングは今回4位だったわたなべりゅうせい選手(Rocket☆Stars)が23ptを加算しトップ。
第2戦を制したわだおうすけ選手が43ptで2位、あべはるたろう選手(フリー)が41ptで3位と続いている。
最多エントリー数となった激戦の3歳クラス。
このクラスの東西のトップ選手が集まったことで見どころの多いレースとなった。
決勝レースでトップゴールを果たしたのは大阪からエントリーした、みやうちたすく選手(FICUS RACING)。
1コーナーを1番手でクリアすると、その後も各コーナーをトップで通過。
最終コーナーを抜けたところで、ほぼレースを手中に収めるという堂々の優勝。
関西からの長距離移動にもかかわらず、その実力を遺憾なく発揮した。
2位にはRCS初参加ながら最後まで前を伺い、力走をみせた関東の雄すみのくうら選手(HIGH SPIRITS)。
3位に入ったやまのはるひと選手(SEALs)は、第1戦2位の27ptを合わせてシリーズポイントを52ptに伸ばした。
2009年の部では第1戦覇者のたかしまこうしろう選手(TEAM VIT)が今回も4位。
シリーズポイントを53まで伸ばし、トップに立っている。
このクラスからは俄然、速さの次元が違ってくる。
250mのフルコースになっても、ラップタイムはショートコースとほとんど変わらない。
レースは関西勢が1、2位を独占。他を圧倒する強さだった。
1位は京都府からエントリーしたおおかわばたいさき選手(Ichi 2 Thunders)。
2位は大阪府のあかほりたくみ選手(FICUS RACING)。
1コーナーでインを突いたいさき選手が厳しい登り坂でもスピードが落ちず、
並びかけるたくみ選手をコーナー手前で振り切り、その後はほぼ独走状態でゴール。
幾つかのコーナーで果敢にインを狙ったたくみ選手だったが、ゴール前の直線で力つきる。
関東勢のトップはかきぎゆうしん選手(相模原Team Rust-eze)の3位。
安定感のあるゆうしん選手は第1戦の18ptを加算し、2008年の部で43ptとトップに立った。
このクラスで注目したいのは、4位に入ったあおきななと選手(チーム グラスライダー)。
1月に4歳になったばかりだが、1年近く上の先輩たちと堂々と渡り合ったこの成績は、2009年の部では注目度No.1だ。
このクラスは第1戦から引き続くバトルに注目。
お互いに手のうちを知っている中、
1コーナを制したのはあんどうりくと選手(ちーむ4649)。
前大会の覇者だったもとはしちから選手(HIGH SPIRITS)が、
外側から被せるように1コーナーを通過。
この2人に続いたのがたかはしりょうた選手(TEAM RAY)、
もりやまゆうき選手(Team Kamikaze Kids)。
1コーナーを制したりくと選手は2コーナーまでしっかりとインを抑え、
そのままトップでターン。
2番手にちから選手、ほとんどテール・ツー・ノーズでりょうた選手、ゆうき選手が続く。
りくと選手は3、4、5コーナーで着実に後続との差を広げ、
6コーナーの左へアピンカーブを過ぎた頃にはほぼ独走状態となった。
その6コーナーで歓声が上がった2番手争い。
6コーナーを回るとき、2位を走っていたちから選手の前を抑えながら、りょうた選手が被せるようにターン。
その後の直線でスピードに乗せると、最終コーナーを回るときにはすでにりょうた選手は単独2番手をキープしていた。
ゴールもそのままの順位で、1位にりくと選手、2位りょうた選手、3位ちから選手。
2007年の部争いはトップがちから選手/55pt、2位にりくと選手/53ptと、わずか2pt差で2選手がしのぎを削る結果となった。
今回の第2戦までは、関東勢の独壇場となっているオープンクラス。
250mのロングコースが短く感じられるほどの速さで駆け抜けていく。
優勝したとべはやと選手(Clover☆s)から、2位おぎのひろゆき選手(フリー埼玉県)、
3位しばのあかり選手(HIGH SPIRITS)、4位のしらがきゆうま選手(アッチェレランド茨城県)までの4選手は、
すでに第1戦で手合わせは終わっているライバルたちだ。
今回のレースでは第1戦で5位だったとべはやと選手(Clover☆s)が優勝。
2位に前回6位のおぎのひろゆき選手(フリー)、
3位に2戦連続表彰台のしばのあかり選手(HIGH SPIRITS)が続いた。
これでシリーズランキングはあかり選手が52ptでトップに浮上。
今回優勝のはやと選手が51ptで肉薄。
さらに48ptのしらがきゆうま選手(アッチェレランド)、
46ptのおぎのひろゆき選手が続いている。
第2戦を終え、どのクラスもシリーズポイント争いも目が離せなくなってきた。
今後開催される第3戦以降のレースがいっそう盛り上がりそうだ。
(文/独活章 写真/両角昭男)